伏見税務署に勤務していた頃、自転車で稲荷山を越えて調査へ行く時に、もし竹藪に転げ落ちても誰も助けに来てくれないかもしれないなあと、不安になったことを覚えています。
今では誰でも常に電話を携帯する時代になって、どこで何があろうとすぐに連絡がつくので安心です。
という傲りがあったのは否めません。
昨日は商工会で決算説明会があったので、昼過ぎに小雨の中バイクで出かけました。30分ほどの距離、道はわかりませんがイヤホンで携帯アプリのカーナビを聞きながら無事到着。
帰る時間が予定より遅くなったので事務所にメールをするも接続できません。電話も無理。完全にスマホが壊れました。付近に公衆電話も見当たりません。それどころか、帰る道がわかりません。
取り敢えずGoogleマップのキャッシュに残った地図で現在位置を確認し方角だけを頼りに土砂降りの中事務所を目指しました。きっと急に連絡がつかなくなって心配しているに違いない。
家の灯りがこんなにあたたかいと感じたのは何年ぶりでしょう。事務所に着くと、心配するどころかすっかり支度を整えて今から帰るところだったようです。事務所は無線を引いてますので、ソフトバンクの通信障害さえ気づいていませんでした。
ソフトバンクの通信障害のお陰で、スマホの便利さはもちろん、会えないことの寂しさ、会えた時の喜びを思い出した方も多かったのではないかと思います。
逢えない時間が愛育てるのさって、もしかしたらスマホに時間と一緒に感情を盗られてるのかもしれません。